『テセウスの船』のドラマと原作との相違点をネタバレありで解説!真犯人の推理や考察も

今期のドラマで人気を誇るTBS日曜劇場『テセウスの船』。

本格サスペンスと銘打った本作ですが、期待通り謎が謎を呼ぶ展開で、次の放送が気になっている方も多いのではないでしょうか。

真犯人がいったい誰なのか、友人やSNS上での予想合戦も盛り上がりますよね。

そんな『テセウスの船』は東元俊哉による同名コミックを原作としているのですが、どうやらドラマ版はオリジナルの展開が含まれるようです。

それだけでなく、物語の核となる真犯人も原作とは異なることが公式に発表されています。

となると、ドラマ版のオリジナル要素をひとつひとつ考察していけば、私たちは真犯人を推測することができるのではないでしょうか?

ということで、今回はドラマ『テセウスの船』の原作コミックとの相違点を解説しようと思います。

『テセウスの船』のドラマと原作との重要な相違点

ここからはドラマ版と原作コミックの相違点について書いていきます。

原作のネタバレが含まれるので、未読の方はご注意ください。

相違点①:心と金丸刑事が和解する

第3話で予想外の展開となったのが、心と金丸刑事の和解です。

原作だと金丸は明音ちゃんの死に疑念を抱き、拘留されていた心は釈放されます。しかし、心は金丸に再会することがないまま未来へと戻ってしまいました。

一方、ドラマ版では心が釈放されてから未来へ戻るまでの間に数日の猶予があり、その間に金丸と再会を果たしています。

どうやら金丸の心に対する疑念は晴れたようで、二人は協力して犯人の手がかりを探すことになります。

このときの金丸は、真犯人が心や長谷川ではないことを直感的に見抜いていました。

原作の展開に従えば、明音ちゃんの首についた痕が長谷川によるものではないと気付いたわけです。ですが、後に金丸は真犯人に呼び出され、崖から突き落とされて殺されます。

ここまでの流れは、原作もドラマも基本的に変わりません。原作では加藤みきおが真犯人であり、明音ちゃんに青酸カリを飲ませて首を絞め、金丸を崖から突き落としました。

しかし、ドラマ版の真犯人が加藤みきおではないとすれば、これらの犯行についても見直す必要があります(真犯人の協力者として加藤が加担していた可能性は残されています)。

手がかりとなるのは、ドラマ版で心と和解した金丸が、小学校で別れた直後に何者かと出会っている場面です。

姿は見えませんでしたが、金丸はその人物に「よぉ」と声をかけていました。夜遅い時間だったことから考えても、相手が子どもだとは考えにくいでしょう。

シーンの繋がりから考えれば、この人物が翌朝に金丸を呼び出し、崖から突き落とした張本人です。

相違点②:誘拐された明音ちゃんが生存する

さらに第2話から第3話にかけての変更点として、誘拐された明音ちゃんが一命をとりとめ、病院のベッドで目を覚ましたことが挙げられます。

その証言から、彼女が長谷川によって誘拐されたことは確定となりました。

逆にいえば、明音ちゃんは長谷川以外の関与を証言していないことになります。もしも誰かが彼女に危害を加えていれば、そのことを刑事に話しているはずです。

となると、真犯人は「明音ちゃんに接触していない」か「明音ちゃんが意識を失ってから接触した」かのどちらかです。

ただし前者の場合、それなら金丸は事件のどこに違和感を覚えたかのか?ということになってしまいます。

金丸は捜査会議の場での「明音ちゃんの外傷」についての発言にピンときた様子でした。

普通に考えれば、原作と同じような事実、つまり明音ちゃんの首の痕が長谷川の手によるものではないという事実に気付いたわけです。

となれば、後者の「明音ちゃんが意識を失ってから接触した」という可能性が高まります。

やはり明音ちゃんの誘拐事件を巡っては、長谷川ではない真犯人の直接的な関与が疑われるのです。

相違点③:ノートを拾った犯人が心に犯行予告をする

また、ノートを拾った犯人が心に脅迫メッセージを送ったのも、原作とは異なる展開でした。

原作では、犯人がノートを拾った事実を心が知るのは物語の終盤になってから。それがドラマ版では早々に暴露されることになりました。

この急展開によって、心は犯人から鈴の誘拐(実際は嘘でした)を告げられ、神社の境内へと誘い出されます。

そして何者かに後ろから押され、階段を転がり落ちるのです。犯人にしてみれば、未来を知る心は邪魔者。彼を始末し、音臼小事件の計画を実行へと移したかったのかもしれません。

しかし、文吾に助け起こされた心は次のようにもつぶやいています。犯人が自分を神社へと誘い出したのには「別の狙いがあったんじゃないか」と。

たしかに、嘘の誘拐によって心を誘い出した目的が、彼を階段から突き落とすためというのは考えにくい。

階段を転がり落ちた程度で人は死にませんし、実際、彼は軽傷で済んでいます。

ここに関しても、次のシーンとの繋がりを考えれば犯人の目的が見えてきます。つまり、犯人は真相に迫りつつあった金丸の方を始末したかったわけです。

そのためには、彼と一緒に手がかりを探していた心を遠ざける必要がありました。

階段から転がり落ちた心が意識を失っているうちに、犯人は金丸と接触して崖から突き落としたのです。

現段階で推測される真犯人は!?

以上の点を踏まえて、現段階での犯人を考察してみましょう。

①の小学校で金丸と会った人物と、③の金丸を崖から突き落とした人物は同一と思われます。

仮に原作の展開に従うとすれば、この人物は加藤みきおです。

しかし、原作とは真犯人が異なるとされている以上、加藤の可能性はぐっと低くなります。

何より①で説明したように、深夜の路傍で金丸が子どもに「よぉ」と声をかけたとは考えにくい。

ここで思い出されるのが、②で述べた金丸の気づきです。

原作によると、明音ちゃんの首には薄い痣があった。なぜなら彼女の首を絞めようとした加藤の握力には限界があったからです。

となると、加藤みきお以外で「握力の弱い人物」が犯人の候補として挙がるのではないでしょうか。つまり老齢の校長・石坂秀夫か、女性の教諭・木村さつきです。

もちろん、やはり加藤が協力者だった可能性も考えられますし、完全な推理とはいえないかしれません。

皆さんは誰が犯人だと思いますか?

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